
AWS請求代行とは、利用企業が請求代行の会社を通じて AWS の利用料を支払うサービスです。AWS と直接契約する場合との主な違いは、請求と支払いの窓口を請求代行の会社に一つにまとめられることです。請求代行の会社によっては、利用料の割引も受けられます。割引の有無や率、対象になる費用は、請求代行の会社によって異なります。
AWS の料金は米ドルで計算され、日本円で支払う場合も円に換算して請求されます。そのため、為替が動くと、同じ使い方でも毎月の支払額が予算からずれます。クレジットカードで支払っている場合は、カードの明細と請求書を突き合わせる経理処理にも手間がかかります。
株式会社DELTA の請求代行は、システムの構成を変えず、アカウントの譲渡もせずに始められます。割引率や切り替えの流れは、お問い合わせいただければ個別にご案内します。
AWS請求代行とは
AWS請求代行とは、AWS の利用料金を、AWS ではなく請求代行の会社に支払うサービスです。利用企業は今までどおり AWS を使い、利用料の支払先を請求代行の会社に切り替えます。切り替えの方式によっては、請求データの見え方やコスト管理の機能の使い方が変わるため、事前に確認します。
請求代行(リセール)の仕組み
請求代行では、AWS が請求代行の会社に利用料を請求し、請求代行の会社が利用企業に請求します。
AWS → 請求代行の会社 → 利用企業
「請求代行」「リセール」は、どちらもこの仕組みを指す言葉です。請求代行を提供する会社は「リセラー」とも呼ばれます。2025年11月からは、Billing Transfer という仕組みも使えるようになりました。利用企業が AWS Organizations の管理の権限を持ったまま、請求の管理と支払いをパートナーに移せます。Billing Transfer を使う場合、利用企業は AWS から請求書を受け取らず、費用の明細はパートナーが公開する範囲で確認します。
AWSと直接契約する場合との違い

請求代行で割引ができる理由
請求代行の会社は、AWS のパートナーとして多くの企業の利用をまとめて扱っており、パートナー向けの条件を受けています。請求代行の会社は、パートナー向けの条件の一部を、利用料の割引として利用企業に還元します。AWS の料金表や利用企業の使い方は変わらず、請求代行の会社が請求額に割引を付けます。
割引率の目安と決まり方
割引率は、請求代行の会社と利用状況によって変わります。株式会社DELTA の請求代行の割引率は、AWS は4%から、Google Cloud は5%からで、お客様の利用状況に応じて決まります。
割引の対象と、適用前に確認する費用
請求代行の割引は、すべての費用が対象になるとは限りません。サービスによっては、AWS Marketplace で購入した製品やサポートの料金など、割引の対象外になる費用があります。切り替える前に、自社の請求のうち割引の対象になる費用がどれだけあるかを確かめると、実際に下がる額を見積もれます。手数料やサポートの費用も含めて、同じ使い方での支払総額で比べます。
AWSの請求書払い・円建てと請求代行の違い
「クレジットカードではなく請求書で払いたい」だけであれば、AWS と直接契約したままでも対応できる場合があります。まず、直接契約のまま請求書払いにする条件を確認します。
直接契約のまま請求書払いにする場合
日本の AWS(AWS Japan)と直接契約している場合、支払いは基本的にクレジットカードです。一定の条件を満たせば、請求書(送金)で支払えます。送金の手数料は利用者の負担で、支払いの通貨は日本円か米ドルを選べます。利用できるかどうかは、AWS に問い合わせて確認します。なお、請求書払いにしただけで利用料の割引が付くわけではありません。また、日本円に換算するレートは請求書が発行される時点で決まるため、為替の影響は残ります。
請求代行で請求書払いにする場合
請求代行では、会社やプランによって、日本円の請求書払いと利用料の割引をあわせて受けられます。条件は会社によって異なります。請求代行でも、米ドルの料金を円に換算する点は変わらないため、換算レートの決め方(毎月固定か、請求時のレートか)を見積もりの際に確認します。株式会社DELTA の請求代行は日本円の請求書払いに対応しており、カード決済や、立替払いをしている場合の精算の手間を減らせます。
AWS請求代行のメリット
利用料の割引を受けられる
割引のある請求代行を選べば、使い方を変えずに、請求額に割引が付きます。割引がなく、管理の手数料がかかる請求代行もあるため、支払総額で比べます。利用額が大きいほど、割引による削減額も大きくなります。
日本円の請求書払いで、経理処理の負担を減らせる
請求代行では、日本円の請求書で毎月まとめて支払えます。カードの明細と請求書を突き合わせる作業を減らせます。請求内容の確認や社内の承認、支払いの処理は引き続き必要です。請求書払いは直接契約でも条件によって選べますが、割引のある請求代行では割引とあわせて受けられます。
システムの構成を変えずに始められる
請求代行に切り替えても、システムの構成は変わりません。株式会社DELTA の請求代行では、アカウントの譲渡も必要ありません。
AWS請求代行のデメリットと注意点
切り替え前に確認するサービス・機能
請求代行に切り替えると、条件が変わるサービスや機能がある場合があります。たとえば、請求代行の会社が AWS Organizations の管理アカウントを持つ方式では、組織全体の設定や一部の購入を自社だけで行えない場合があります。また、無料利用枠やクレジット、割引プラン(リザーブドインスタンス・Savings Plans)が適用される範囲が変わることもあります。切り替えの前に、自社で使っているサービスや契約中の割引プランが、切り替えの後も同じ条件で使えるかを請求代行の会社に確認します。Billing Transfer を使う方式では、切り替えの前の費用のデータが見られなくなります。コストと使用状況レポート(CUR)の設定をやり直す必要があり、Cost Anomaly Detection の通知も使えなくなります。
技術サポートの窓口と範囲
請求代行の会社によって、技術サポートの窓口が変わります。請求代行の会社がサポートを提供する場合と、AWS のサポートを利用企業が直接契約する場合があります。株式会社DELTA の請求代行では、AWS のサポートは、お客様が AWS と直接契約して利用します。
請求代行で下がるのは利用料の単価で、使い方の見直しは別に必要
請求代行で下がるのは、割引の対象になる利用料の請求額です。使っていないリソースや、負荷に比べて大きすぎるサーバーの使用量は、請求代行では減りません。使い方の無駄を減らすには、構成の見直しが別に必要です。
AWS請求代行サービスの選び方
請求代行のサービスを比べるときは、次の5つを確認します。

割引率と対象外のサービス
割引率は、表示されている最低の率だけでなく、自社の利用状況でどの率になるかを見積もってもらって比べます。割引の対象外になる費用が多いと、実際に下がる額は小さくなります。
手数料・最低利用額・解約の条件
割引率が高くても、手数料や最低利用額があると、利用額によっては効果が小さくなります。契約期間と解約の条件もあわせて確認します。請求代行の会社によっては、毎月の管理費や、利用額に応じた手数料がかかる場合もあります。
アカウントの扱い(移管か、譲渡不要か)
ここでいう「移管」は、自社の AWS アカウントを請求代行の会社が管理する AWS Organizations の下に移すこと、「譲渡」は、アカウントの所有者を請求代行の会社に変えることを指します。請求代行の会社によっては、移管や譲渡が必要です。アカウントを移すと、権限の設定や管理の手順が変わる場合があります。株式会社DELTA の請求代行は、アカウントの譲渡が必要ありません。
対応するクラウド
AWS と Google Cloud などを使っている場合は、両方に対応する会社を選ぶと、相談の窓口をまとめられます。請求書と支払いまで一つにできるかは、会社によって異なります。株式会社DELTA の請求代行は、AWS と Google Cloud に対応しています。
Google Cloud の請求代行
Google Cloud でも請求代行を利用できます。ただし、Google Cloud は日本で作成した請求先アカウントであれば直接契約でも日本円で請求されます。条件(事業の登録から1年以上、年間の利用の見込みが4万ドル以上など)を満たせば、月次の請求書払いも申し込めます。料金は米ドルで計算されるため、為替の影響は AWS と同じように受けます。Google Cloud で請求代行を使う主な目的は、割引を受けることと、AWS と支払いの窓口をまとめることです。株式会社DELTA の請求代行では、Google Cloud は新規のアカウント・既存のアカウントともに5%からの割引率です。
今のAWSアカウントのまま請求代行に切り替える流れ
申し込みから請求の切り替えまでの手順と期間
請求代行への切り替えは、一般に見積もりの依頼、契約、請求の経路の切り替えの順に進みます。切り替えの後も、AWS のアカウントとシステムはそのまま使い続けます。
情報システム部門に確認すること
経理部門から請求代行を検討するときは、次の点を情報システム部門に確認しておくと、見積もりと切り替えがスムーズに進みます。
- AWS のアカウントの数と、AWS Organizations を使っているか
- リザーブドインスタンスや Savings Plans を契約しているか
- AWS のサポートの契約の種類
- 毎月の利用額の目安
請求代行の次に費用を下げる方法(構成の見直し)
請求代行で割引を受けた後も、使い方を見直せば、利用料はさらに下がります。費用を下げる方法は、次の3つに分けられます。
- 請求代行
請求額に割引を付ける。使い方は変わらない - 割引プラン(リザーブドインスタンス・Savings Plans)
一定期間の利用を契約して、対象サービスの料金を抑える。対象や条件はプランによって異なる - 構成の見直し
使っていないリソースの削除や、サーバーのサイズの見直しで、使用量を減らす
請求代行と構成の見直しは、あわせて行えます。
関連記事:【事例解説】AWSのコスト削減方法|費用が高くなる原因と最適化の手法
関連記事:クラウドのコストカット方法を解説|費用削減の方法と具体事例
株式会社カケハシ様では、利用の規模が大きくなるにつれてクラウドの費用が増え、社内で検討した施策だけでは目標の額に届いていませんでした。株式会社DELTA は、クラウドコスト削減サービス「CTO Booster」で構成を見直しました。データベースの読み取りを分散し、通信の構成を見直し、不要なリソースを削除して、月額約55万円(約21%)を削減しています。株式会社カケハシ様の削減額は構成の見直しによるもので、請求代行による割引とは別のものです。
AWS請求代行のよくある質問
請求代行・リセールは違うものですか?
どれも、請求代行の会社を通じて AWS の利用料を支払う仕組みを指します。呼び方は会社によって異なり、請求代行を提供する会社は「リセラー」とも呼ばれます。
割引率はどのように決まりますか?
割引率は、利用企業の利用状況に基づいて決まります。株式会社DELTA の請求代行では、AWS は4%から、Google Cloud は5%からの割引率です。
アカウントの譲渡は必要ですか?
請求代行の会社によって異なります。株式会社DELTA の請求代行では、アカウントの譲渡は必要ありません。切り替えの前と同じ環境で利用できます。
請求代行を使っていても、さらに費用を下げられますか?
下げられます。請求代行で下がるのは割引の対象になる利用料の額のため、使っていないリソースの削除やサーバーのサイズの見直しで使用量を減らせば、費用はさらに下がります。
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