“使っていないのに増える”コストの正体
10年来のプロダクトにおけるAWSコストを年200万円削減 / 株式会社ギフトパッド様

“使っていないのに増える”コストの正体<br>10年来のプロダクトにおけるAWSコストを年200万円削減 / 株式会社ギフトパッド様

こんにちは、株式会社DELTAの広報です。

今回はDELTAの「CTO booster」を導入いただいた、オリジナルeギフトサービス「Giftpad ticket」や地域通貨サービス「region PAY(リージョンペイ)」をはじめとした「DXソリューション」・「フィンテックソリューション」を展開する株式会社ギフトパッド様の事例をご紹介いたします。本記事では、株式会社ギフトパッド 取締役 プロダクト本部長 田原 啓介様、株式会社DELTA エンジニアチームで本プロジェクトを担当した馬場 翔梧とともに、AWSサーバー代年間約200万円を削減した事例について、導入の背景や具体的な取り組みについて振り返ります。

(以下、敬称略)

――まずは、貴社のご紹介をお願いします。

田原:株式会社ギフトパッドは、「気持ちの繋がりを、テクノロジーで紡ぐ」をビジョンに掲げるソリューションカンパニーです。もともと医療関係の業界にいた代表の園田が、ブライダル業界の知人から「重くてかさばる引き出物を手軽にできないか」と相談を受けたことが創業のきっかけでした。当時、地域によっては5点、7点と品数を揃える重厚な引き出物文化がありましたが、新郎新婦やゲストの利便性を考え、「カード1枚でWebからお祝い品を選べる」という日本初 *1のデジタルカタログギフトサービスをスタートさせました。

*1:ギフトパッド社調べ

当初、冠婚葬祭の形式を重んじる親世代からの反対など、文化の壁に直面した時期もありましたが、この仕組みを企業ノベルティ市場へと展開したことで大きな転換点を迎えます。特にカーディーラーや住宅展示場において、単に物品を贈るだけでなく、専用デザインのカードやWebページを通じて「車検の案内」や「感謝のメッセージ」といった情報を付加できる点が評価されました。現在では全国の約1〜2割に導入されるまでに至り、成約記念や社内の福利厚生、株主優待など、その活用シーンは多岐にわたっています。

また、コロナ禍を機に、培ってきたキャッシュレス配布のノウハウを自治体支援へと拡大。大阪での旅行支援事業を皮切りに、その地域でしか使えない地域通貨サービス「region PAY(リージョンペイ)」をリリースしました。現在は、創業からの主軸である「DXソリューション」と、地域の経済循環を支える「フィンテックソリューション」の二本柱を軸に、カタログギフトの枠を超えた新たな価値提供に注力しています。

株式会社ギフトパッド 取締役 プロダクト本部長 田原 啓介 氏

――「CTO booster」を導入された背景と理由についてお聞かせください。

田原:2024年に金沢で行われたCTO Night & Dayで西谷さん(弊社取締役COO)と知り合ったことがきっかけです。

CTO Night & Dayの後日、LinkedInで連絡いただき、ちょうどその時にコスト削減の話をいただきまして。タイミングが合っていた時期だったので「ぜひやろう」となりました。

田原:今回は、長年運用を続けてきたギフトパッド・プラットフォームのコスト削減を依頼しました。本サービスは立ち上げから10年近くが経過しており、その間に多くのエンジニアが携わってきた経緯があります。そうした中で、事業成長を優先していたため、インフラの細かいチューニングにリソースを割けなかったことが大きな課題でした。

コスト最適化の必要性は認識しており、社内でも着手する議論はありましたが、10年分の蓄積を漏れなく網羅し、安全に整理しきれるかという点では正直自信が持てませんでした。ちょうどインフラ担当のメンバーも増えた時期ではあったものの、新しく加わったばかりの彼らが見れるのは、インスタンス性能の過不足といった表面的な部分に留まっていました。

「この古いログは本当に消してもいいのか」といった、一歩踏み込んだビジネスロジックに絡む判断については、社内メンバーだけでは確信が持てず、手が出せない状況だったのです。自分たちだけでは解決できない”聖域”にメスを入れ、透明性を確保するために、外部の専門的な知見を借りることに決めました。

――今回具体的にどのような施策に取り組まれましたか?

馬場:運用していると、思っていなかったものが膨れ上がって溜まってくることがあるんですが、今回気づいたものだとAthenaのクエリ結果がめちゃくちゃ大きかったですね。

僕らは成果報酬型のビジネスモデルを採用しているので、請求書で利用額の大きいサービスから順に見ていくのですが、知見があるので大体のコスト比率も把握しています。項目ごとに何がかかっているのか、サーバー費の中身を掘り下げて「これがでかいな、ここは普通よりかかっていそうだな」というところから目星をつけて見ていきます。多くの実績があるため、目星をつける深さと速さが活かせたかなと。

おそらく、サービス開始当初はそんなにコストを意識するほど利用料が多くなかったと思うんですよ。ただ、今回「これ本当は必要ないですよね?」という話をして確認した結果、使われてなさそうということが明らかになったので削除対応をしました。

田原:我々もAthenaのコストが高くなっていることに気づいてなかったんですよね。クエリの結果と履歴は正直なところ保存をしておく必要はなかったので。とはいえ指摘してもらわないと分からなかったですし、実際多くの費用がかかっていたので、やってもらって良かったなというところでした。

ギフトパッド様を担当したDELTAのリードエンジニア馬場

――結果的には、どのくらいのコスト削減を実現できましたか?

馬場:年間削減額として200万程度でしたね。

田原:年200万円といえど大きいですよね。気づいていなかったら、そのまま残っていたら数年間費用がかかり、もしかすると来年以降は増えていた可能性があったので削減ができて良かったです。

――今回、DynamoDBやS3、RDSあたりの施策について取り組みをさせていただきましたが、一言で進めてみて良かった点はございますか?

田原:「自社でも気づかないコスト課題に気づいてもらえた」というのが一番ですね。「あ、こんなところにお金がかかってたんや」と。

弊社内でもリソースが余っていて、コスト削減を専任で対応するメンバーがいたら見つかっていたかもしれないですが、専任を置いて対応ができるベンチャー・スタートアップの企業は多くないと思うので任せて良かったです。

また、月次削減額の12ヶ月分しか請求されない、というのは非常に分かりやすいんですよ。「今後1年の削減分が今回の費用になります、来年度からはこの金額が浮く」という話だけなので経営会議での説明も詰まることがありませんでした。

――気づけていなかったリソースの利用状況を「見える化」してもらったという話がありました。今の環境が最適であると説明可能になった点も大きいのではないかと思います。運用面でポジティブな影響はありましたか?

田原:今回のプロジェクトを通して色々と指摘をいただいてリソースの利用状況に気がつけたことで、「次はこれに気づけるよね」となったのは大きかったです。今回のコスト削減プロジェクトで実施した施策内容はチームにも共有をしましたし、弊社のインフラ担当者にとっても今後のインフラ運用や改善を行う上で一つの糧になればと思っています。

正直、まだ解決していないコスト課題もありますが、今回の「無駄を省く」というステップを経て、次は「本当ならこうあるべきじゃないか」というアーキテクチャの方にもメスを入れて、システムのリプレイスを目指して取り組んでいるところです。

――馬場さん、ドメイン知識のキャッチアップが十分でないなか、コスト削減施策を検討するにあたって、「これっておかしいな」という違和感はどのように見つけていますか?

馬場:経験によるフォーマットのようなナレッジをもとに、サーバーの負荷や名前を見て「このリソース、役割が多くないか?」など”お客様のサービスがどのように使われているのか”を想像します。その上でメトリクスの波形を見て「これはバッチだな」と判断して、スポットインスタンスを使って安く回せないか、などを考えたりします。

また、業種によって「こういうことをするよね」というパターンがあります。管理画面が一緒になっていてSPOFになってしまっている設計を剥がしたり、静的コンテンツを扱うサービスであればCloudFront+S3でいいのではないかなど、アーキテクチャとして提案することが多いですね。

田原:今回のプロジェクトを進めるにあたって、弊社システムの仕様をあまり詳細にお伝えをしていなかったんですよ。それにも関わらずメトリクスやコンソールから得られる内容だけで把握してコスト削減施策を検討・実施していたという話を今伺ってすごいなと思いました。

――今後の展望、システムをどうしていきたいかというところを、お話しできる範囲で伺えますか。

田原:ギフトのプラットフォームは長くやってきましたが、レガシーな部分が結構あります。APIを用意してスケールさせていくためには、今の環境を抜け出さないとそこがネックになってしまいます。「使えなくなる」という状況が一番まずいので、仕組みを変えていかないといけないフェーズに来ています。

よりスケールするためのアーキテクチャとは何か、というのが課題ですが、社内の知見だけでいいのか、外の人の意見を聞くべきなのか、まだ見えないので協力が必要だなというところです。

――あわせて今後DELTAに期待することも伺えますでしょうか。

田原:今回手を付けられていない部分のコスト削減も含め、次はアーキテクチャの見直しというところで何かご一緒できたらなと思っています。

馬場:そこはぜひご一緒させていただきたいですね。

――最後に、「CTO booster」を実際に導入されてみて、どのようなポイントが他企業や開発者の方々におすすめできると思いますか?

田原:自分たちでは気づかないところが絶対にあるはずで、特にこういうベンチャーは体制を十分に組めないゆえに、気づかないところでコスト課題が発生しているケースが多いと思います。そこを網羅的に確認を入れて気づいてもらえるのが一番のメリットではないでしょうか。

あとは支払いの分かりやすさ。「100万円かかります」と言われると浮くかどうかわからないけど、「削減した分が費用です」というのは、これ以上なく刺さりやすい分かりやすさがあります。

「どうせAWSに払う分だけでいいならコスト削減施策、やりたくないですか?」という話ですよ。見える化するだけでも価値があると思いますね。

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