その1円を削り出せ!
“徹底的に無駄を絞り切った状態”から挑むコスト削減の全容 / 面白法人カヤック様

その1円を削り出せ!<br>“徹底的に無駄を絞り切った状態”から挑むコスト削減の全容 / 面白法人カヤック様

こんにちは、株式会社DELTAの広報です。

今回は、DELTAの「CTO booster」を導入いただいた、大会プラットフォーム「Tonamel」などを運営されている面白法人カヤック様の事例をご紹介いたします。
本記事では、面白法人カヤック 執行役員・グループ情報部 部長 川添 昌俊様、GC事業部 Tonamel担当リードエンジニア 伊藤 悠真様、GC事業部 事業部長 夛田羅 誠人様、株式会社DELTA エンジニアチームで本プロジェクトを担当した三戸 奈津子とともに、AWS月間サーバー代月間約5%相当を削減した事例について、「CTO booster」の導入の背景や決め手、サービス導入の利点などを振り返ります。

(以下、敬称略)

――まずは、貴社のご紹介をお願いします。

川添:1998年に創業した面白法人カヤックでは、日本的面白コンテンツ事業と銘打って、多彩なサービスを提供しています。全世界累計15億ダウンロード(2025年8月時点)を記録している「ハイパーカジュアルゲーム」を運営するゲーム・エンタメ関連事業、広告やイベント企画制作を行う面白プロデュース事業、大会プラットフォーム「Tonamel」などを運営しているeスポーツ関連事業、そして移住促進サービス「スマウト」、コミュニティ通貨「まちのコイン」などを提供しているちいき資本主義事業の4つの主要事業をはじめ、グループ会社ではウエディング事業、不動産事業、葬儀事業なども展開しています。

カヤック 川添さん

面白法人カヤック 執行役員・グループ情報部 部長 川添 昌俊氏

――「CTO booster」を導入された背景と理由についてお聞かせください。

川添:もともとWebサービスの開発を行っていたこともあり、社内にはSREやエンジニアが充実していました。コスト意識も高く、常に効率的な運用を心がけていました。そんな中、一昨年ごろに事業部長から「『Tonamel』のサーバー費用をもう少し抑えてほしい」という要望があり、社内でコスト最適化に取り組みました。

――貴社がこれまで取り組まれたコスト削減施策にはどのようなものがありましたか?

伊藤:当時はAWSコンソールから実行できる初歩的な施策から、リアーキテクチャを伴う大規模な施策まで、できる限りのコスト削減を実施しました。

具体的には、リザーブドインスタンス(RI)の購入はもちろん、ElastiCacheの使用量削減、不要なX-RayやKinesisの無効化、未使用のIPv4アドレスやALB(ロードバランサー)の整理、CloudFrontでの圧縮設定有効化などの細かな施策があります。

また夜間帯には利用しない開発用のサーバの停止もしましたね。

リアーキテクチャを伴うような大規模な改修施策だと、サービス特性を考慮して一部のマイクロサービスをECSからLambdaへ移行するなど、カヤック社内で思いつく限りの施策は幅広く実施しました。

――そこまで自社でコスト削減に向き合われているなか、「CTO booster」という外部の力の活用を検討した背景をお伺いしたいです。

川添:カヤック社内の施策で約2割のコスト削減に成功していました。ドルベースでのコスト削減目標は達成していたのですが、当時の記録的な円安の影響もあり日本円ベースの目標値には到達していませんでした。そんな中、事業部長の夛田羅からDELTAの「CTO booster」を紹介されました。我々としても“無駄を絞り切った後”の状態からさらにコスト削減を依頼するのは難しいのではと思いつつ、まずはどれだけの削減余地があるのか「コスト診断」を受けることにしました。

カヤック 伊藤さん

面白法人カヤック GC事業部 Tonamel担当リードエンジニア 伊藤 悠真氏

――「コスト診断」の結果を受けての感想とサービス導入を決めた理由をそれぞれお聞かせください。

川添:実際に「コスト診断」の結果開示を受けて、「確かにこのあたりは手をつけていなかったな」という見落としに気づきました。ご提案いただいた施策内容は社内でも実施可能なものでしたが、「Tonamel」の運営体制をコンパクトにしてコスト最適化を進めるなか、コスト削減に関する追加タスクが発生すると、人的リソースの面でも他の開発に影響が出てしまうと判断しました。そのため、スピーディーに対応いただけるDELTAにお任せしました。

伊藤:社内でもできる限りのことをやっていたつもりでしたので、客観的に環境を見ていただけたことで、チームとしても一エンジニアとしても、「そこが残っていたのか」と見落としについて腑に落ちるような想いがありました。

――具体的にどのような施策を実施しましたか?

三戸:カヤック社内の施策で“ほとんど無駄のない状態”に仕上がっていたため、DELTAとしても非常に難易度の高いプロジェクトでした。その中で、DELTAからは「目に見えない無駄を徹底的に削除する」施策をご提案しました。具体的には、設定値の微調整や古いデータの整理など、些細で見過ごされがちな無駄なリソースを改善することで、全体のコスト削減を実現していきました。

「コスト診断」の結果開示の打ち合わせあたりから感じていたことですが、カヤック様が自社のAWS環境と利用状況を細かく把握されていたことが大変印象的でした。プロジェクト進行にあたり、DELTA側の環境に関する問い合わせにも迅速にご対応いただけたことで、改善ポイントの把握と対応をスムーズに進めることができたと思います。

カヤックインタビュー×三戸さん

カヤック様を担当したDELTAのエンジニア三戸

――結果的には、どのくらいのコスト削減を実現できましたか?

川添:月額で約5%削減を実現していただきました。自社で考えうるコスト削減施策を全て行い、「コスト削減自体をやり切った」と言えるほどの状態から更に削減できたことを鑑みると、相当細やかに調査いただきコスト削減を実行いただけたと感じています。

夛田羅:極限まで社内で無駄を省いた上でのご依頼だったにも関わらず、一定の削減額を実現するところまでやり切っていただけたことが非常に良かったと思います。いくら社内で徹底していたとしても“見落とし”は避けられないですし、「コスト削減をやり切った」という社内評価も、削減を進めた張本人ではないので、どうしても「本当かな?」と僅かながら疑念が残ってしまうものです。

今回プロの知見から今一度見直していただいて、削減余地が僅かながらもあったこと、そして当該削減を行えば外部からお墨付きを得られるほど「コスト削減をやり切った」と言い切れる状態になると気づけたことは有難かったです。

――最後に、「CTO booster」を実際に導入されてみて、どのようなポイントが他企業や開発者の方々におすすめできると思いますか?

川添:コストは一度削減して終わりではなく、常に見続けていかなければならないものだと思います。サービスの成長に伴って、1年後にはコストバランスが変化してしまうため、継続的に状況を把握し、適切に対処することが重要です。

SREやサービス運用に十分な人的リソースがあり、常に毎月コストを見続けている企業でない限りは、自社でコスト削減したつもりでも、最後にコスト削減施策を実施してから1〜2年経っているのであれば「CTO Booster」を導入してみるといいのではないでしょうか。現在のコスト状況を第三者の視点で確認してもらうことは、非常に有意義な機会になると思います。

伊藤:個人的な話としては、新卒からずっとカヤックで働いているため、検討するコスト削減方法はこの会社にいて得られる知識からもたらされる範疇におさまっていました。今回コスト削減施策の説明をしていただくなかで、コスト削減を検討する際の着眼点や具体的な方法、定石を外部の方から伺えたことはエンジニアとして大変勉強になりました。

また、自分の中で思っていたコスト削減の方向性と外から見た時の方向性が合致した際に、検討していた施策が間違っていなかったと合点がいき、外から見てもらえたからこそ自信にもつながりました。

夛田羅:今回の案件は、すでに無駄を削ぎ落とした状態からのコスト削減依頼だったため、引き受けてもらえるか不安でしたが、前向きにプロジェクトを進行していただき大変助かりました。そのような状況においても、DELTA側が成果報酬型でリスクを取っていただきながら、非常に丁寧に環境を見直していただけて、クライアント側としても大変満足しています。

カヤック様集合写真

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