こんにちは、株式会社DELTAの広報です。
今回は、DELTAの「CTO booster」を導入いただいた、外食産業向け受発注サービス「クロスオーダー」などを運営されているクロスマート株式会社様の事例をご紹介いたします。本記事では、クロスマート株式会社開発部 SRE長野 太一様、株式会社DELTA エンジニアチームで本プロジェクトを担当した澤田尚志とともに、AWSサーバー代月間約25万円を削減した事例について、導入の背景や具体的な施策内容、プロジェクト後の社内意識の変化などを振り返ります。 (以下、敬称略)
――まずは、御社のご紹介をお願いします。
長野:クロスマート株式会社は、飲食店と食品卸売業者をメインターゲットとし、これまで電話やFAXが主流だった受発注業務をLINEからいつでもどこでも行える受発注サービス「クロスオーダー」を展開しています。受発注の行き違いを解消するソリューションとして、2024年11月には月間利用店舗数10万店舗を突破するなど、飲食業界で多くのお客様にご利用いただいています。“マルチプロダクト戦略”として、請求書や納品書などアナログ業務を効率化する新機能の提供や、AIを活用した新サービスの展開も予定しており、食品流通業界のDXを推進していきます。
私自身は、昨年10月にSRE(Site Reliability Engineering)として入社し、インフラからバックエンドにかけて、パフォーマンス管理や障害対応、サービスの信頼性を高めるための改善を行っています。
――今回、「CTO booster」を導入した背景について教えてください。
長野:利用者増加やサービス拡大に伴い、経営陣からも「クラウドコストは下げられるだけ下げて欲しい」といった要望がありました。しかし社内のエンジニアは各担当サービスの新機能追加や改善などの本業で忙しく、インフラ全体を俯瞰するコスト削減は優先度が下がっている状態でした。そんな中、弊社の技術顧問より「コスト削減の専門性が期待できる会社がある」とDELTAを紹介されました。
――検討するなかで、「CTO booster」を選んでいただいた決め手は何でしょうか?
長野:ひとつは、実際に手を動かしていただける点です。先述の通り、弊社としても常々「コスト削減に取り組みたい」と思いつつもエンジニアリソースを回せないという背景があるなか、コンサルティングとしてだけではなく実業務をお任せできることが大きな決め手になりました。 また削減した金額分だけをお支払いする“完全成果報酬型”という点も、実質的にプラスマイナスゼロのキャッシュフローでコスト削減が実現できるため「導入してみよう」と思える気軽さがありました。
――具体的にどのような施策を実行したのでしょうか?
澤田:ご提案を進めていく中で最終的には六つの施策を実行させていただきました。その中でも、主だった施策は二つありました。 一つ目はCPUアーキテクチャの変更です。ECS(Elastic Container Service)上で稼働するアプリケーションのCPUアーキテクチャを、従来の x86 からコスト効率に優れた ARM64 に変更することで、アプリケーションの機能は一切変更せずに、インフラコストの削減を実現しました。 二つ目はTransfer Familyサーバーの起動停止対応です。Transfer Familyサーバーは起動時間に応じて課金されるため、常時稼働が求められる本番環境とは異なり、ステージング環境(検証環境)においては、必要なときだけ稼働させることでコストを抑えることができます。本施策では、スクリプトを用いて、ステージング環境のTransfer Familyサーバーを自動で停止および起動させる仕組みを構築し、無駄な稼働時間を削減することでコスト最適化を実現しました。
――結果的には、どのくらいのコスト削減を実現できましたか?
長野:結果的には月額利用料の約25万円を削減しました。当初の期待値と比較しても、とても良かったという一言に尽きます。しっかりと進捗報告していただきながら全てお任せでプロジェクトを進行していただいた上で、結果を出していただけて、非常にありがたく感じています。 またDELTAと共に基礎的な部分からコスト削減に着手できたことで、社内でも改めてコスト最適化に取り組む良いきっかけが生まれました。私自身もプロジェクト後に検証環境の見直しを行っており、本プロジェクトのノウハウは今後社内でもしっかりと活用していきたいです。
――実際に作業を進めていく上で、苦労した点はありますか?
長野:スクリプト作成などDELTAにスピーディーにご対応いただいていた一方で、弊社側の作業の遅れでお待たせするケースがいくつかありました。その中でも、しっかりとリマインドをいただきながら責任をもってプロジェクトを推進していただけました。社内では後回しにしがちだった“コスト削減”をやり切る上でもDELTAの存在は非常に心強かったです。
澤田:DELTA社内でも、各クライアント様の進捗を共有して管理する仕組みを設けています。仮に進捗が滞っている案件があれば、お互いにフォローし合いながら、組織全体としても各案件をマネジメントする仕組みが整っており、クライアント様の状況に合わせて臨機応変に対応しています。
――「CTO booster」について、改善点などあれば率直にお聞かせください。
長野:やりにくかったことは特にありませんでした。強いて言えば、完全成果報酬型としてコスト削減額が最終的なお支払い金額に直結しているため、当初の削減見積額よりも増えると稟議のし直しが必要になる等の葛藤がありました。そのため、実際にプロジェクトを進めていくなかで「ここも手伝ってもらいたいな…」という“追加依頼”を気軽に頼みにくいという状況もありました。
――最後に、「CTO booster」を実際に導入されてみて、どのようなポイントが他企業や開発者の方々におすすめできると思いますか?
長野:一つ目は、技術力の高さです。今回のプロジェクトでも、アプリケーションのソースコード修正が必要になる場面がありました。当初のイメージでは、DELTAに対応いただけるのはAWSインフラの範囲まででアプリケーションまではやってもらえなさそうと思っていたのですが、アプリケーションも含めてスムーズに対応していただき、大変頼りになりました。そのような高い技術力を以て、コスト削減においてもしっかりと成果を出していただけたことで、非常に信頼感を寄せています。 二つ目は、背中を押してもらえるということです。我々含め、「コスト削減は社内でもできる」と思われている会社さんも多いかと思いますが、実際に社内で着手するとなると本業もあるなかでエンジニアのリソースを割かなければならず容易にはいきません。だからこそ本腰を入れてコスト削減に取り組みたいと考えている会社さんにとっては、しっかりとプロジェクトを完遂まで導いてくれるDELTAは頼もしい味方になってくれると思います。
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